弁護士の亀岡です。

最近エンディングノートについて書かれている本やセミナーが多くありますが、エンディングノートと遺言の役割や効果の違いについてしっかり理解しておく必要があります。

遺言というのは、自分の遺産について誰にどう相続遺贈するかを自分で決めておくというのが主な目的です。一方、エンディングノートは、自分が亡くなった後に自分自身やその周りなどの心情的な情報、財産的情報、葬儀関係、延命治療などについての伝言と言ってよいでしょう。エンディングノート自体は遺言のような法的な効力は有りません。

ただ、遺産分割協議のための財産の情報になったり、遺言無効確認訴訟の手がかりになることがありますので、しっかり書かれることをお勧めします。

ただし、注意していただきたいのは、遺言の内容とエンディングノートの記載が一致させるように心がけてください。相反することが書かれたために後の争いになるということも稀ではありません。感謝の気持ちを述べるのはとてもお勧めですが、非難中傷は遺言にしろエンディングノートにしろ、遺恨が生まれますので書くべきではありません。

遺言のご相談の際、エンディングノートも残すことを考えておられる方は是非ご相談ください。