亡き父の土地を母にまとめようと思うのですが、相続人の子の一人が反対します。どうすればよいですか?母が死亡した後とではどう違いますか?
弁護士の亀岡です。
相続人のうち、1人でも反対している場合、遺産分割協議は成立しません。そこで、遺産分割調停を申し立てることになります。遺産分割調停では、反対する理由を聞くことが可能です。そして、場合によっては、反対する相続人に代償としていくらか支払うことで、お母様にまとめることができます。反対する相続人から一方的に相続分だけ奪って対価を支払わないということは出来ません。
お母様が亡くなった場合、お母様の相続分は、子どもに相続されます。すると、必然的に、反対している相続人の相続分割合が増えます。たとえば、子どもが3人いる場合、お母様がご健在であれば、この相続分は6分の1です。しかし、お母様が亡くなった場合、相続分は、自分の分6分の1、お母様の分の相続分2分の1のうち3分の1を取得するので6分の1の合計6分の2を取得することになります。したがって、協議をする場合、お母様がご健在のうちにされる方がよいでしょう。