母が亡くなりました。父はすでに他界しています。
母の死を知った姉から母の遺産分割協議をしたいと連絡がありました。私としてはこれまで母に迷惑をかけてきた姉に対して思うところがたくさんありましたが、民法で法定相続分が決まっていることから、姉と財産を半分ずつする協議をしました。
協議が成立した次の日に母の遺言が見つかりました。遺言書には自分の遺産はすべて私が相続するということが書かれていました。
あと１日早く見つけたら悔しい思いをせずに済んだかもしれません。今更姉に遺言書が見つかったと言っても意味はないでしょうか。

弁護士の亀岡です。

遺言は、遺言者の死亡の時から効力が発生します。つまり、お母様の死亡時点で、お母様の遺産は遺言通りに権利関係が決まるということです。
したがいまして、遺産分割協議であっても、遺言があれば遺言に従う必要があります。
ただし、その後、当事者間で遺言の内容に関わらず相続人全員が協議書の内容で良いと合意があれば問題ありません。
今回の場合、あなたは協議に不満があるということなので、すぐに遺言の手続きを取って、遺言内容を実現してください。